「農学館」の
二つの行動目標
「農を学ぶ館」と書いて農学館です。二つの意味があります。
一つ目は「農業を学ぶ館」です。
農業は、狩猟中心の獲得経済から農耕・牧畜中心の生産経済に変化して以来、人類の生存に必要不可欠な基幹産業になると同時に、ありとあらゆる自然環境と真正面から向き合いながら、様々な工夫と働きかけにより、計り知れないほどの困難を克服して発展を重ねてきた奥深い産業です。
農学館は、この「奥深い農業」を「謙虚に学ぶ」ことを行動目標の一つにしています。
二つ目は「農業から学ぶ館」です。
海洋・大気・森林や草原にとどまらず、人類が農業を営む耕作地(田んぼや畑)にも、無数の多種多様な微生物、昆虫、野生の動植物などの生命体が存在しています。人類の「いのち」を支える栽培作物の成長は、それらの生命体の存在とは密接不可分であり、かつ、その存在の上に成り立っています。例えばある作物の成長を妨げる微生物の除去を目的として、化学的に合成された殺菌剤や消毒剤で土壌消毒をした場合、作物に弊害をもたらす微生物のみならず、作物の成長を助ける微生物や生き物すべてをも全滅させてしまいます。人類の一存でそのような行為が長期にわたり大規模に繰り返されると、土壌の力は退化し続け、地球環境全体にも悪い影響を及ぼしかねません。
農学館は、「農業」を通して、「人類の枠」に止まらず「地球の生きとし生けるものすべて」が共に生きるための「知恵」を学ぶことも行動目標の一つにしています。これは、創立以来取り組んでいる、SDGs(持続可能な開発目標)の実践でもあります。
農学館「誕生秘話」
農学館は、東京・渋谷に本拠を置く法学館/伊藤塾のグループ企業の一つです。
地球上の全人類のすべての個人がそれぞれ違っていて当たり前であり、地球環境を守りながら、それらの人々が「共に生きる」社会を実現したいとの理想を掲げ、法学館/伊藤塾は、法律系国家資格や公務員試験の受験指導を始めとして、1995年創立以来様々な活動を通して、数多くの志高い法律家、行政官、企業人を「共に生きる」パートナーとして世に送り出してまいりました。しかし、ある時ふと、その理想を体現している真の先生は、ほかならぬ大自然の営みであることに気が付き、その大自然と紀元前からの長きに渡って真っ向から向き合いながら発展を遂げてきた「農業」に携わることは、グループ全体の活動にとっても必要不可欠であると考えるようになりました。
法学館/伊藤塾が「農業を学び」「農業から学びたい」と本気で考え、国内の各地方を訪ね歩いて、自然環境豊かで町民の皆様の懐も深く、農業が盛んな青森県上北郡六戸町に生み出したグループ企業の一つが農学館です。